姉を売る妹

みーは近頃、叱られるとあむになすりつけようとする。

子供は叱るなとか言い聞かせるときはにっこり笑顔でとかよく言われるが、うちではあまりそういうことはない。
できないことは仕方ないが、わかっててやらないことや知っていてする悪戯はちゃっきり叱る。手が出ることもある。

しかし、そんな環境下でも子供は雄雄しく悪戯をする。

「みーちゃん！」
そんなこんなで昨日も叱りつけたところ、
「みーちゃん、ないの！　あむちゃん！」
と切り返された。いやいまのはあからさまにキミが悪いんだが。

こういうのが嫌いとおっしゃる方には不愉快かもしれないが、人間はきれいな生き物ではなく、追い詰められれば肉親すら売るものである。
笑い話で済む幼児のうちにそれを知っておくのは悪いことではない、のではないかと思う。

いや今日の話は真面目に言ってるのではない、断じて。

電波姉と復唱妹

ちょっと寝坊（5時10分前）だったので、こりゃあ娘が起きるかなと小説いじるのガマンしてたんだけど起きる気配がない。
ので、久しぶりにブログを書く。

最近、あむの中では自分は学校に行っていることになっており、学校にはお友達も先生もいて、ちゃんと勉強をしているらしい。
先日はノートを見せてくれた。象形文字のようなひらがなで「たたちゃんはがこのおともだち」と書いてあった。たたちゃんという名前らしい。

そしてみーはまねっこ期。
意味はわかっていないはずだが耳のよさは姉以上であり、アニソンなどかなり正確に歌う。ただし日本語になっていないのだが。

そんな姉妹のために三輪車を出してやったときのこと。
「あむはね、じてんしゃのれるのよ。せんせーにおしえてもらったの」
「もらったのー」

デンパな姉と少将な妹。最強のコンビだと思いましたね私ゃ。
（少将がわからない方はひみつのアッコちゃんをご覧ください）

故意か過失か？

子供のころ、｢うちの親はどうして私と妹を間違えて呼ぶんだろう｣と思っていた。

親になって、間違える気持ちがわかる気がする。
コドモがわらわらしていると、極論、名前なんてどーでもよくなるのだ。
あむとみーを間違えるのは日常茶飯事。
義母は別の孫の名前で呼ぶし、実母は私の名前で呼ぶ。私も娘を妹の名前で呼んだことがある。

そのせいかどうか知らないが、みーは大人をよく間違える。
私がおとーちゃんになったり、ダンナや義母がおかーちゃんになるのはよくある話。
近頃では、義母も「おかーちゃん」と呼ばれても「はいはい」とごく自然に答えている。
ひょっとして、わざとか、みー？


極端な話、名前なんて、背中を向けている相手に呼びかけてその人が振り向いてくれればそれで用は足りるのだ、なんて言ってたのはねじまき鳥クロニクルの主人公だっけか。
「凉宮ハルヒの憂鬱」の主人公だって、いまだに本名不明のままなわけだし。

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おねえちゃん（本物のほう）

けさ、ゴミ出しを大人だけで済ませてしまったら、あむが「あたしもゴミやさん行くー！」と駄々をこねた。
仕方がないので、みかんをむいてみーに食べさせ、みかんの皮を袋につめてやると、みーに靴を履かせる間にぴゅーっと飛び出していく。

ごみ収集場はちょっと離れていて、70メートルくらい歩かなければならない。車もたまに通る道なので、一人では行かせられない。
みーを抱えて追っかけると、ゴミを出した後の満足げな様子で駆け戻ってくる。

3歳もあと2ヶ月になって、けっこうおねえちゃんらしくなったじゃないか、と、親馬鹿丸出しでにやけていると、五分もしないうちに「おかーちゃん、だっこー」ときた。みーと二人でひざの上を争ってつかみ合い。
ああ、まだまだか。

残念なような、ホッとしたような。

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おねえちゃん

もうすぐ2歳のみーに、「おねえちゃん」的願望が来ているらしい。
というか、お世話したい願望。

人がトイレに入ると、ズボンを脱がせてあげようとする。
ご飯時は、食べさせてくれようとする。しかもお箸で。
着替えようとすると、着せてくれようとする。
頼むから自分の面倒を先に見てくれという感じ。ふ。


思い立ったら猪突猛進の次女なので、お世話される相手の迷惑はわりと省みない。

「みーちゃん、食べさせてー」と妹を使役するあむが、唯一嬉しそうと言えば嬉しそうではある。

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てべり

コドモのいい間違いというか間違って覚えてる単語はいつの間にか正されているので、早めに書いておかないと忘れてしまう。

表題はみーのいうところの「テレビ」である。

てべりみゆのー、的な言い方で用いられる。
どうでもいいことだがみーはかなり自己主張が強く、一度言い出したら決してあきらめない。

はるになるとくるもの。

それは花粉でも桜でもなくて。

ほら、あれですよ。

「ヤマ○キ春のパン祭り」

この時期になると、うちのダンナは豹変します。
買い物になると菓子パンを物色する。
普段安ければ大抵許す朝食用の食パンが、ヤマ○キでないと怒る。
ヤマ○キのパンを買ってくると、いそいそとシールを貼る。


期間中に二～三枚の白いお皿をゲット。

ゲットしても……使わないのもあるんだけど……。
サラダ用の大きめ皿なんて、一度に一枚しか使わないんだけど……。

年々、すこしずつ、食器棚の中身が白くなってゆく。